「日本古来の死生観が、西洋医学の合理主義の中でかき消されている」と、開口一番に憂える。
「薬師(くすし)としての医師が病を敵として戦うのは、現代医療の中では致し方のないこと。けれども戦うばかりでは、死に直面した人に心の安らぎは与えられない。看護師やケースワーカーなどの医療スタッフは医師とは別の世界観を持って、すべてを包み込む阿弥陀如来のような役割を期待したいのです」
がん患者の死を描いた作品『アミターバ

無量光明』では、心やすらかな死の在り方を提示、このほどCD化を諒解した。一人でも多くの末期患者や家族に知ってほしいとの思いからだ。
「病の体験は各人各様。医療現場では、その個別性を尊重してほしい」